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トヨタが遠回しに国から注意される事態に

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 ここ最近新型アルファードやランクル300、ランクル250等の人気車種の販売に際して、正直どうなのともいえる販売方法を取っていたトヨタがついにお上から遠回しに注意されるという事態になった。

新型の人気車種はその購入希望者の多さから、抽選という販売方法を取っている販社が非常に多くなっていたが、その抽選が如何にも怪しいと噂になっていた。

というのも、抽選に当選する人は大体下取り車を入れていたり、メンテパックやコーティング、残クレでの購入など非常に高粗利が取れるオプションを付けている人が多かったからだ。

また、先着順で商談する販社でも、商談の際に「コーティングは絶対に付けてもらいます」や「今お乗りの車を下取りさせていただきます」など条件付きでの販売が多く、抽選でなくてもユーザー側に不利な条件を飲んだ顧客が優先的に納車されているという現状がある。

もちろん日本全国すべての販社がそのような販売方法を取っているわけではないが、多くの販社でそのような販売方法がとられている事が口コミなどからもわかる。

そんな強気な販売方法をしていたところにさすがに重い腰を上げた公正取引員会が注意喚起として資料を公開し、遠回しにトヨタへ苦言を呈した形となった。

注意喚起情報として公開

公正取引員会は、「新車の不適切な販売方法について」という題名で資料を公開し、寄せられている苦情の内容などを公開した。
以下に一部を抜粋した。

1.主な苦情相談の内容(不適切な販売方法)

1)新車購入の際、販売事業者から以下のような条件が提示され、同意しない場合は、 販売することはできない、または、同意した消費者に優先して販売すると言われた。
①「オプション装備品やメンテナンスパック、コーティング等の購入」や「任意保険への加入」、「ローンによる購入」
②現金購入の場合であっても、「一年間は所有権を留保する(販売事業者名義とする)」
※なお、中古車についても、上記①、②のような苦情相談が散見される。
③下取車を入庫する
2)先着順の販売として注文書を交わしたが、後日、抽選販売に変更された。

2.法令遵守及び消費者の不信を招かないための適切な販売方法

1)販売事業者は、以下理由から、新車を販売する際に上記①~③を販売の条件としないこと。また、これに同意した消費者に優先して販売する等しないこと。
①「オプション装備品やメンテナンスパック、コーティング等の購入」や「任意保険への加入」、「ローンによる購入」を強制することは、独占禁止法に違反(不公正な取引方法(抱き合わせ販売)に該当)するおそれがある。
②現金購入の場合、所有権は当然購入者に移るべきものであり、これを販売事業者に 留保することは、いかなる理由があったとしても、権利の侵害となる。
③下取車を売却するか否か、また、売却先をどうするかは、売却益の多寡等を含め、 購入者が判断することであり、販売事業者が入庫を強制すべきものではない。
2)抽選による販売を行う場合は、事前にその旨を表示(告知)すること。また、事前に表示(告知)することなく抽選販売に変更しないこと。

引用元:新車の不適切な販売方法について 【注意喚起】-公正取引員会

また、同じ資料の中で「適切な販売方法」という事でコーティングやメンテパック、ローンでの購入の強制などが独占禁止法に抵触する恐れがあると発表。

これで遠回しに公正取引員会がトヨタ及び販社へ正式に「不当な抱き合わせ販売等は違法になりますよ」と勧告したわけだが、これでトヨタや販社がどう出るかは現状わからない。

だがこれが公開されることにより、やはり多くのユーザーがトヨタの販売方法に不満を持っており、それが全国規模で広がっているという事が確認できた。

今回は法的拘束力のない注意喚起としての発表だが、この発表を受けてこれからトヨタ及び販社が販売方法を変更してくるかどうかに注目したい。

今後も変わらないようであれば、いくらトヨタであろうとも、正式に是正勧告などが下される可能性が高く、認証不正問題で目を付けられている状態で追加の措置が取られれば影響は避けられないだろう。

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