車両の安全装備として「ブラインドスポットモニター(BSM)」という機能を聞いたことがありませんか?
「ブラインドスポットインフォメーション(BSI)」と呼ばれることもあります。
最近の車には多く搭載されるようになった安全機能の一つですが、単語だけは知ってるけどどのような機能なのかをイマイチ理解していない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ということで、今回は「ブラインドスポットモニター(BSM)」について詳しく紹介していきます。
メーカーにより呼び名が異なるため、一律でこの名前というわけではないのですが、基本的に機能は一緒です。
ブラインドスポットモニター(BSM)は死角を見張ってくれる
この機能は安全性能が上がった近年の車種には多く搭載されている機能で、その名の通り「ブラインドスポット=死角」を見張ってくれる機能になります。
車の死角というと沢山ありますが、その中でもブラインドスポットモニター(BSM)はサイドミラーの死角を見張ってくれる機能になります。
サイドミラーは車両の側面についているミラーで、車両側後方を見るために役立つミラーですね。
そしてこのサイドミラーは結構後方が見えると思いきや、実は死角が存在します。
複数車線の道路を走っていて、車線変更をしようとしたときにサイドミラーを見て「車がいないな」と思ってハンドルを切り始めたら、いきなり車が出てきてヒヤッとしたことはありませんか?
あれが実はサイドミラーの死角なのです。
サイドミラーは基本的に車両側後方を見ることができますが、角度によって見えない部分があるのです。
その部分に隣を走っている車やバイクが入ってしまうと、ミラーだけでは捕えきれません。
よって自動車教習所などでは、車線変更の際にサイドミラーを確認することはもちろんの事、目視で側方を見るように指導されると思います。
ブラインドスポットモニター(BSM)は、このサイドミラーの死角に車やバイクが入るとお知らせしてくれる機能なのです。
サイドミラーの死角に車両がいると音や光でお知らせ
ブラインドスポットモニター(BSM)によってサイドミラーの死角に車両がいると車が判断すると、サイドミラーに内蔵されたランプやメーター内に表示が出ます。
また、車種によっては死角に車両がいる状態でウィンカーを出すと、警告音が鳴ったりランプが高速点滅して死角に車両がいることをお知らせしてくれる機能もあります。
車線変更の際にこういった警告を出してくれることで、事故を未然に防いでくれるという機能なんですね。
また、車線変更をしない場合でもサイドミラーの死角に車両がいると判断されれば、車両がいる間はランプが点灯したりして、車線変更をしない場合でも死角に車両がいることを教えてくれます。
後方からの接近車両も教えてくれる
ブラインドスポットモニター(BSM)の機能は先述した通りの動作が基本なのですが、最近では拡張された機能も搭載されています。
例えば、隣の車線に自車よりも早い速度で車両が接近してきた場合は、自車とその車両の速度差を計算して、ブラインドスポットモニター(BSM)のランプ等を点灯させ、車両が死角に入ろうとしていること、早い車両が来ているという事も教えてくれます。
このようにサイドミラーの死角に入る前にお知らせもしてくれるので、車線変更の際に衝突するリスクが低減されます。
ドアと連携する機能もある
最近では、車両の接近や死角にいる車両を教えてくれる機能だけではなく、ドアの開閉制御と連携する機能も付いた車種があります。
トヨタ等採用され始めた機能ですが、「安心降車アシスト(SEA)」と呼ばれる機能です。
これは、ブラインドスポットモニター(BSM)のセンサーを利用して、後方から接近してくる車両や自転車を検知し、自車がドアを開けた際に衝突すると車が判断すれば、警告音を発し衝突を未然に防いでくれる機能にいなります。
また、レクサスの「eラッチシステム」や、トヨタのパワースライドドア車の場合は、ドアを開ける際に衝突が予測される場合は、そもそもドアを開けないような制御を行い、衝突による事故を未然に防ぐ機能もあります。
このようにブラインドスポットモニター(BSM)は、サイドミラーの死角を補う機能がメインではありますが、最近ではそこに拡張機能として自車から出る際の警告アナウンスをしてくれる便利な機能となります。
メーカー別ブラインドスポットモニター(BSM)名
ブラインドスポットモニター(BSM)はメーカーによって呼び名が異なっており、その一覧を以下に紹介します。
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