TOYOTA自動車の伝統的な車種の1つでもある「クラウン」ですが、従来の「セダン」一本という形から脱却し、4つのスタイルで登場しました。
セダンタイプの「クラウン」、クロスオーバーSUV型の「クラウン クロスオーバー」、シティSUV型の「クラウンスポーツ」、ワゴンスタイルの「クラウン エステート」がラインナップされています。
今までのセダン一本の戦略では、昨今のセダン人気の陰りと共に厳しいと判断し、今回のような販売戦略になったのだと思います。
その中の一つSUV型である「クラウンスポーツ」について、価格と見積りをしてみましたので、見ていきましょう。
クラウンスポーツのグレード構成は?
クラウンスポーツのグレード構成は、執筆時点で4WD ハイブリッド2つしかありません。
- HYBRID SPORTS Z(4WD)(車両本体価格5,900,000円(税込み))
- PHV SPORTS RS(4WD)(車両本体価格7,650,000円(税込み))
実質的にHYBRID SPORTS Zは、上級装備を整えたドライバーズカーとしても良いし、ショーファー装備も整っているのでショーファードリブンとしても使用できるグレードです。
対してPHV SPORTS RSは、SPORTS Zよりも強力なモーターと電池を搭載し、より走りに特化した仕上がりとなっており、内装もスポーティに黒及び赤が採用された印象的なインテリアとなっています。RSという名前からも、どちらかと言えばドライバーズカーという意味合いが強いでしょう。
実際の見積額は?
各グレードごとに見積を行ってみました。
クラウンスポーツは標準でほぼ装備がそろっており、メーカーオプション(MOP)で選ぶようなものはほとんどありません。
スペアタイヤやホイールなどがありますが、あまり最近は選ぶ人も少ないともいますので、おそらく多くの人が選ぶことが多いであろうパノラマルーフを選択しています。
ディーラーオプション(DOP)に関しては、バイザーとマット、そしてHDMI入力端子を選択しています。
HDMI入力があれば、別途FireTVなどのシステムを利用して、エンターテインメントを楽しむこともできるため、コチラは価格も安いし是非お勧めしておきたいオプションになります。
HYBRID SPORTS Zグレード
クラウンスポーツのSPORTS Zの見積額は以上のようになりました。
元々車両本体が600万近い車両になるので、オプションは少なく約25万円分となり、諸費用含め総額628万円となりました。
クラウンという車格を考えると、わからなくもない金額ですが、一昔前のマジェスタが買えるぐらいの金額となっていますね。
ただ、装備はほぼ標準状態でモリモリの為、昨今の値上げ傾向も考えるとこんなものかなという印象です。
しかし、このあたりの車を買う多くのユーザーの年齢層を考えると、600万を超えるとなかなか・・・という印象が強いかもしれませんね。
HYBRID SPORTS RSグレード
クラウンスポーツの最上級グレード PHV RSの見積は以上のようになりました。
ほぼ800万円です。
車両本体は765万円となかなか、なかなかの値段ですね。
そこにZと同じような装備を追加して諸費用込みでやく800万円と、もうかなりの高級車クラスになっていると思います。
もちろんPHVという事で、Zよりもモーターの強化や各部の装飾変更、装備変更が含まれていますが、ここまでの価格となるとかなり頭を悩ます人も多くなりそうですね。
ちなみにバイザーをオプションで選んでいないのは、一覧に無く、選ぶことができなかったからです。
システム上の不具合なのか、そもそもバイザーの取り扱いが無いのかは不明ですが、選べなかったのでRSに関しては入っておりません。
売れ筋オススメグレードは?
クラウンスポーツのオススメグレードは「Z」です。
PHVは確かにいい車ですが、正直価格が高すぎて一般的には数も出ないと思いますし、実際に売れ行きは断然Zが出ています。
ZとRSでは多少の装備の違いはあれど、大きな違いはなく、十分Zで満足いく内容となっています。
RSだけ後席のシートヒーターが付くという点は、唯一大きな点かもしれませんが、そのために約180万も差額を払うのは少しコスパが悪いかと思います。
よって今のところクラウンスポーツを購入するのであれば「Z」グレード一択になるでしょう。
よっぽどクラウン好きじゃないと買わないか?
以上2グレードの見積を見てきましたが、どうしても価格に目が行ってしまう内容となりました。
外装に関してはかなりスタイリッシュかつカッコよくなっているので、一目で「欲しい!」と感じる人も多いでしょう。
かくいう私も外装を見た段階で「かっこいいじゃん」と思っていました。
しかし、詳細な価格情報が出たときにやはり「マジか。。。」となってしまいましたね。
内装に関しては、他のクラウンシリーズとコンセプトは一緒で、パーツの流用などでかなりコストは下がっていると思いますが、最低でも600万オーバーになっています。
先進装備やおもてなし装備が充実しているので、そこを自分の中で評価でき、クラウンが好き!という方でないと結構手が出ないんじゃないかと思います。
というのも、この価格帯になってくると、レクサスが見えてくるからです。
特にNXあたりはかなり価格面で競合すると思いますし、ブランドイメージなども考えるとNXに流れる人も多いかと思いますし、私もクラウンに強い思い入れが無ければNXを選ぶと思います。
またRXも実は射程圏内になってくる価格で、そうなるとこのクラウンスポーツを選ぶとしたらよっぽどクラウンが好きな方、外装や内装が特に好きという方以外は若干厳しいのではないかと思います。
クラウンシリーズの値引きはかなり渋め
TOYOTAの車は、昔から大きな値引きを引き出せる会社としても有名です。
特に車両本体の高い車、例えば30系のアルファードなんかは70万値引きなども本当に見かけるレベルでしたし、実際に私もそのぐらいで購入し、所有したこともあります。
なので、実際の見積はZで600万を超えていますが、うまく値引きを引き出せれば550万ちょっとぐらいまで行けるのではないかと想像する方もいらっしゃると思います。
しかし、残念ながらクラウンシリーズをはじめとするここ数年でフルモデルチェンジした車は、かなり値引きが渋い状況が現実のようです。
そもそもディーラーの利益率が昔よりも減っていることもありますが、TOYOTAの戦略上値引き指導でほぼ値引きをしない販売が多くなっているためのようです。
実際の値引き状況を見ても、車両本体からはほぼ値引きなしで、ディーラーオプションから10万円程度の値引きをしてもらえているケースが非常に多いです。
値引きをしないで言えばレクサスもそうですが、同じような販売体制にしてきているようですね。
なので、クラウンスポーツを値引きを念頭に皮算用していると、実際にディーラーで交渉する際に衝撃を受ける可能性があるので要注意です。
最後に
今回は、トヨタの「クラウンスポーツ」の各グレードの見積を見てきました。
今までのクラウンのイメージをガラっと変えるシリーズになったかと思いますし、非常にかっこいい車になっていると思います。
しかし、その分ベースの価格が非常に上がっており、再度高級車であることを認識させられる結果となりました。
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